雪割りホウレンソウ


雪も解けていよいよホウレンソウが生えてきました。

ちなみに三週間前の同じハウスは大量の雪で埋まっていました。

雪を利用したほうれんそう栽培 

このホウレンソウは去年の12月に種まきをしていました。その上に雪が積もって雪の中で飛騨の厳しい寒さをじっと春がきて雪が解けるのを待っていました。
これが、飛騨では雪割りホウレンソウと名付けられています。
飛騨では冬はたくさんの雪でお覆われてしまうのでこれを利用したホウレンソウ栽培が
行われています。
雪割りホウレンソウは名前の通り雪がないと栽培できません。
なぜ雪が必要だと思いますか?
たしかに雪がなくてもホウレンソウは冬の野菜だから栽培はできます。
しかし、飛騨の冬は連日極寒が続きます。
そのため、水分がある地面(土、田んぼとか)には霜柱が立ちます。
この霜柱が雪割りホウレンソウの邪魔をしてきます。

霜柱がわからない方はこちらの動画がわかりやすいのです。 

霜柱がてきると立つときにホウレンソウも一緒に持ち上げてしまう。

その際に根っこまで抜けてしまい根っこは植物の生命線なのでもう大きくなれない。

そこで雪が大活躍します。

雪が霜柱からホウレンソウを守ってくれます。

雪が覆いかぶさることによって外の寒い空気を遮断してくれます。
さらに、雪には空気が含まれていて断熱作用があるためです。

例えばかまくらに入ると暖かく感じませんか?

かまくらに入ると暖かく感じるのは雪にはこのような作用があるからてす。

そして春になって雪が解けはじめるとたっぷり雪解け水がでるので水分補給もできます。

雪割りホウレンソウに雪が大活躍します。

そのおかげで甘くておいしい雪割りホウレンソウができます。

大きくなってくると徐々にこの線が太くなっていきます。最後は地面が見えなくなるくらい成長していきます。


甘いホウレンソウができる理由

雪割りホウレンソウがなぜ甘くなると思いますか?

飛騨の冬の寒さに耐えるためにはまずは凍ってしまわないようにしなければなりません。

そのために、ホウレンソウは葉っぱや根の水分を少なくしていきます。

それと同時に凍らないための物質を増やしていきます。様々な物質があると言われていますが、そのひとつは[糖分]です。

糖分は甘味をもたらす成分で簡単に言うと砂糖です。

日常でも普通の水と砂糖の入った水を凍らせてみると

砂糖の入った水のほうが凍りにくいとわかると思います。

ホウレンソウも自分が凍ってしまわないようにどんどん体内に糖分を蓄えていきます。

そのため収穫するときには甘いホウレンソウができます。

甘いだけじゃなくて同時にビタミンCも増えると言われています。

飛騨の気候を活かして

今まで説明してきた通り雪割りホウレンソウは飛騨特有の気候を最大限に利用して栽培されています。良い時期に雪が降らなかったりしてしまうとなかなかうまく栽培できません。

そのため、飛騨でも雪割りホウレンソウの栽培されている量は少ないです。
是非、春先どこかで飛騨の雪割りホウレンソウを見つけたら是非食べてみてくださいね。

僕ら農家もたくさん届けられるように頑張っていきます。



塚腰農園の雪割りホウレンソウはあと一ケ月後には収穫できます。

これからも、どんどん大きくなる雪割りホウレンソウの様子をアップしていくのでよかったらチェックしてみてください。




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