なぜ飛騨メロンはおいしいの?
■なぜ飛騨メロンはおいしいの?
飛騨メロンのおいしさの秘密のひとつは、「昼と夜の温度差」でメロンが甘み(糖分)を蓄えるから!
当農園のある岐阜県高山市(飛騨地方)は、温まりやすく冷えやすいという内陸特有の気候のため、一年を通して一日の寒暖差が約10℃もある、非常に昼夜寒暖差が大きい地域です。
たとえば、メロンが育つ春から夏にかけての気温を東京と比較してみると、最高気温はほとんど変わらないのに、最低気温は約5℃も飛騨地方の方が低くなっています。この昼と夜の寒暖差が、飛騨メロンがおいしくなるのに大きく影響しているのです。
では、どうして寒暖差があるとメロンが甘くなるのでしょう?
■メロンの甘さは、光合成によって作られる糖分!
メロンに限らず、すべての植物は生きるために次の二つの活動を行っています。
① 光合成
光+水+二酸化炭素→酸素+糖など
水と二酸化炭素を取り込み、光エネルギーを利用して、生命活動に必要な酸素と糖を作ります。
② 呼吸・蒸散
糖+酸素→二酸化炭素+水など
酸素を得るための呼吸と体温調節をするための蒸散を行います。
つまり、植物は、光合成によって作られた酸素と糖を使って、呼吸・蒸散を行って生きているのです。私たちがメロンを頂く際に「おいしい」と感じる、甘みのもとである糖分も、この光合成を通して作られたものなんですね。
■なぜ寒暖差があると、メロンが甘くなるの?
植物の生命活動には欠かすことのできない糖分を作り出す光合成。しかし、光合成は日光を必要とするため、昼間にしか行うことができません。一方で、②呼吸・蒸散は、人間と同じように当然一日中行われます。
そのため、植物は昼間のうちに酸素と糖分を作り、余った糖分は果実などに蓄えておくのです。そして、日光が得られない夜間は、この蓄えておいた糖分を使って呼吸・蒸散をしています。したがって、夜間の呼吸・蒸散によって消費する糖分が少ないほど、果実には糖分が残って、甘みが増すということになります。
加えて、呼吸・蒸散は、気温が低いほど少なくなるという特徴があります。飛騨地方のような夜間の気温がぐっと低くなるような場所では、夜間の呼吸・蒸散によってロスする糖分が低く抑えられるので、結果的に甘みの強いおいしいメロンができるのです。
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